中学生の数学【難しい問題】応用問題について

2022年2月4日

私の塾では『基礎基本』を重要視しているのですが、先日保護者の一人から『基本は出来ているけど応用が・・・』という話がありましたので、基本問題と応用問題について話していきたいと思います。

難しい問題にチャレンジしたい人は⇒ 難しい問題のページ

中学生の数学 応用問題について

中学生と数学の勉強をしていると、時々、基礎基本をないがしろにするような生徒もいますが、基礎基本をないがしろにしていては、難しい問題を解くことはできません。むしろ、難しい問題の方が基礎基本が大事になってきます。

ところで『応用問題』って何でしょうか?

辞書には『すでに学習した知識を応用して解く問題。特に、算数・数学では文章題のこと』とあります。
ということは、中学生の数学の問題は全て「すでに学習した知識を応用して解く問題」ですし、「算数・数学では文章題のこと」とありますから、数学の問題の中でも『文章問題』は全て応用問題なのでしょうか?

何かちょっと違うような気がしますよね?

例えば、私の塾で使っている中学生の数学のテキストは『確認問題』『練習問題A』『練習問題B』『チャレンジ問題』というように、少しずつ難易度が上がるテキスト構成になっています。私としてはほとんどの単元で『確認問題』と『練習問題A』を『基本的な問題』と位置づけ、授業では『確認問題』と『練習問題A』を進めています。問題を解くスピードが早い生徒は『練習問題B』や『チャレンジ問題』も解くという進め方にしています。
私の認識としては『練習問題B』と『チャレンジ問題』が応用問題ということになります。

「応用問題が解けない」という話をよく聞きますが、「応用問題」という言葉の定義が曖昧です。ほとんどの場合は「ちょっと難しい文章問題が解けない」ということだと思うようにしています^^;
基本的な問題が解けない人が難しい問題にチャレンジしても無意味です。
難しい応用問題は、基本を理解し、使えるようにならないと、考えることもできないからです。
まずは基本的な問題を解き、情報を読み取り、まとめる力を身につけましょう。その基本や問題の情報をどう使うか考えられるようにしていきましょう。
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基本的問題

基本的問題の例:ちょっと問題の意味を考えてみましょう!

1個120円のプリンと1個150円のゼリーを合わせて10個買ったとき,代金の合計は1380円だった。このとき買ったプリンとゼリーの個数を求めなさい。
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応用問題

応用問題の例:ちょっと問題の意味を考えてみましょう!

1個300円の商品を100個売り出したが,あまり売れなかったので,260円に値下げしたところ,全部売り切れて,売上金額は26600円だった。300円の時に売れた商品の個数を求めなさい。

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基本問題と応用問題の違い

女子 中学生 イメージ:中学生の数学上の2つの問題を見てどう感じましたか?
実際に問題を解いてみると、ほぼ同じ内容なんですよね。しかし、問題集には基本的な問題と応用問題として掲載されています。
もしかすると『応用問題』の方が少し読みにくかったり、意味がつかみにくかったり、考えにくかったかもしれません。それが「応用問題」の『応用問題』たる所以です^^

さらに難しい問題になると、方程式の解を次の方程式に使うというように、2段階3段階の手順が必要になる場合もあります。数字の考え方が理解しにくく、手順も多いので「何が何だか分からない!」というようになってしまうんですね。基本+基本=応用 というようなイメージです。

では、そのような問題を解くためにはどうすれば解けるのでしょうか。

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中学生の数学 応用問題を解けるようにするには

何度も言いますが、難しい問題‥難問と言われる問題は、基礎基本の考え方が出来ていないと絶対に解けません。1つの問題の中に基本問題が2重3重に出てくると「難しい問題」になったりします。問題を分割すると、一つ一つは基本的な問題になります。
また、下の難問の例題のように、速さや長さを文字式で表し、そのまま方程式に使うこともあります。さらに、データをまとめる力も必要になります。
このような力は、基礎基本の問題で培われますが、ただ問題をやっただけ‥では、なかなか力はつきません。
【情報をまとめる力】と【その情報をどのように使うか】‥これはやり方を覚えるだけの勉強方法では身に付きません。なぜそうなるのか、ということを考える勉強で力をつけましょう!

難しい問題を解くとき、問題を分割して、どのような手順で解いていけば答えにたどり着けるのか‥ということが考えられようになるといいですね^^

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方程式 難しい問題にチャレンジ

問題

列車Aが一定の速度で走っている。この列車は,長さ 290 m のトンネルに先端が入ってから後端が出るまでに 24 秒かかる。この列車が速度 40 km/時,長さ 140 m の列車Bとすれちがうのに 9 秒を要する。この列車の長さは何 m か求めなさい。ただし,「すれちがう」とは両列車の先端が出会ってから後端が離れるまでのことをいう。

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まずは自分で考えてみましょう!

ここから先は上の問題を考えてから読んでいきましょう。

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問題を解く手順

まずは情報を整理しましょう。
・列車Aの長さは?速さは?
・列車Bの長さは?速さは?

まず、ココまでが第一段階です。

次に段階で考えるのが、列車Aと列車Bがすれ違うのですが、その時の列車Bの長さをどう考えるかということです。

基本的に『みはじ』の問題ですから、「道のり」と「速さ」、「時間」をどのように表すかということだけです。

列車Aと列車Bがすれ違う時間は9秒ですので、
『すれ違う道のり』÷『列車Aの速さ』=9秒
という方程式が作れればOK!

ちなみに答えは 110mです。

解けましたか?

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問題のヒント

・列車Aの長さを x mとします。
・列車Aの速さはトンネルを抜ける長さと時間で表します。
 [トンネルを抜ける長さ]÷[トンネルを抜ける時間]ですので、
 [トンネルを抜ける長さ]=290+ x m
 [トンネルを抜ける時間]=24秒 です。

・列車Bの長さは140m‥そのまま使えます。
・列車Bの速さは時速で表記されているので、秒速に直します。

・すれ違う道のりは列車Bの長さ+列車Aの長さですが、列車Bも走っていますので、その分を考えましょう。
列車Bは秒速何mで何秒間動くのですか?

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今回は、難問にチャレンジしようとする中学生ですので、あえて詳しい解説は書きません。
この問題が解けるかどうかというより、、問題を理解し、問題を解く手順や内容を理解できるのかが重要です!
ですので、シッカリと考えることで、力をつけてくださいね。

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