【証明問題】三角形の合同の証明 基本篇(1)中学2年生の数学

図形の問題の中でも苦手としている中学生が多い「証明問題」を分かりやすく解説していきます。いきなり難しい問題はできませんので、最初は基本的な『証明の型』を覚えていきましょう!
この記事は中学2年生の「三角形の合同の証明」が書けないくて困っている中学生向けの基本的な内容の記事になっています。

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三角形の合同の証明 基本篇

中学生の数学 イメージ

このページでは、証明の基本を、例題を使って分かりやすく説明していきます。
一般的な証明問題は「証明の型」と「考え方」が出来ると非常にラクなので、このページでシッカリと覚えていきましょう!
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三角形の合同の証明 例題(1)

下の図で,∠ABC=∠DCB,∠ACB=∠DBCならばAB=DCとなること証明しなさい。
三角形の合同:問題の図

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証明問題┃考える順番

■証明の考え方の基本手順
(1)どの図形とどの図形の合同を証明するのか
(2)使える材料をまとめる
(3)どの合同条件を使うのか
※(1)は問題で指定されていることも多い。
この手順に沿って考えていきましょう。

まず「AB=DCとなること証明」を考える前提として、ABとDCが等しい事を証明したい場合には、図形の合同を示して『合同な図形の対応する辺は等しいから AB=DCである』とするのが基本です。

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この問題の場合、最初に考えるのは、どの図形とどの図形の合同を証明すればいいのか‥という事です。
しかし、考える前にやることがあるのでやっておきましょう!それは、図に結論のAB=DCと、仮定の∠ABC=∠DCBと∠ACB=∠DBCを図に記入することです。

AB=DC を証明する場合、この辺を含んだ図形の合同を証明すればOK!と考えます。
AB=DC は「結論」だから証明では使えないので、×印をしておくのもいいですね。


中学生の数学:三角形の合同

上の図の4か所ですね。

POINT 図の中に、問題の文章中で示されている結論と条件(仮定)を記入しておこう!
一カ所(図の中)に情報をまとめると、考えもまとまりやすくなります。

この図の中には△ABC,△DCB,△ABE,△DCE,△EBCと5つの三角形があるのですが、上のように記入すると、△ABCと△DCBの合同を証明して、AB=DCを証明するんだな‥ということが分かりやすくなります。

仮定の∠ABC=∠DCB,∠ACB=∠DBCを記入すると(↓)
中学生の数学 三角形の合同
△ABCと△DCBの2つの角が等しいということを表しているということが見えてきます。

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次に、考えるのが『どの合同条件を使うのか』ということです。
通常、この部分が合同の証明の一番のキモになる部分です。

合同条件は、
(1)3組の辺がそれぞれ等しい
(2)2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
(3)1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい

仮定で∠ABC=∠DCB,∠ACB=∠DBC となっているので、2組の角を使う合同条件は『(3)1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい』だという事が分かります。

2組の角(両端の角)は仮定で示されているので、合同条件のもう一つの『1組の辺』が等しいと言えるかを考えます。
今回は共通で使っている「BC=CB」です。

ここまでの内容で「2つの三角形の合同が証明できる」という事になります。

ちなみに、三角形の内角の和は180度ですので、この図形で、∠ABC=∠DCB,∠ACB=∠DBC ならば、∠CAB=∠BDC となり、全ての角は等しいという事になります。今回の証明では使いませんが、証明問題の中にはこのような使い方をする場合もあります。

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三角形の合同の証明を書いてみよう

三角形の合同:問題の図

まずは仮定と結論を書いてみます。※(1)と(2)は後で追加します。

(1)
仮定より

∠ABC=∠DCB … ①
∠ACB=∠DBC  …②
(2)
AB=DC

ここに、(1)「どの図形の説明をするのか」と、(2)「その証明」をつけくわえていきます。
(1)は、どの図形の説明をするのか(どの三角形の合同を証明するのか)ですので、「△ABCと△DCBにおいて」とします。※これからこの2つの図形の話をしますよ‥くらいに考えておきましょう!

△ABCと△DCBにおいて
仮定より

∠ABC=∠DCB … ①
∠ACB=∠DBC  …②
(2)
AB=DC

次に(2)の部分に三角形の合同(△ABC≡△DCB)の証明と、△ABC≡△DCBだからAB=DCなんだという説明をしていきます。
仮定で『1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい』の両端の角が等しいコトは説明していますので、残りの条件である「1組の辺」について書き加えます。

△ABCと△DCBにおいて
仮定より

∠ABC=∠DCB … ①
∠ACB=∠DBC  …②
BC=CB(共通)…③
①②③より1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
△ABC≡△DCB
(2)

AB=DC

BC=CB を説明することで、合同条件が整いましたので、合同条件を提示し、三角形の合同(△ABC≡△DCB)が証明できます。
さらに AB=DC まで行くために(2)に1文付け加えます。

△ABCと△DCBにおいて
仮定より

∠ABC=∠DCB … ①
∠ACB=∠DBC  …②
BC=CB(共通)…③
①②③より1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
△ABC≡△DCB
合同な図形の対応する辺は等しいので

AB=DC

これでこの問題の証明ができました。

POINT 証明は、分からない人にその事柄を説明することに似ています。
「角が等しい」や「辺が等しい」ということを書く場合、なぜ等しいのかという説明も書かなければ納得しないですよね?上の証明の場合、「仮定より」と「共通」というのが説明の部分になります。

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中学生の数学 証明の型

合同を証明する場合の型は、

(1)どの図形とどの図形について説明するのか宣言する
   ※↓証明の赤部分

(2)合同条件を満たす
   ※↓証明の青部分

(3)合同条件と合同の結論(合同を証明するだけの場合はココで終了)
   ※↓証明のオレンジ部分

(4)結論 ※↓証明の緑部分

△ABCと△DCBにおいて
仮定より

∠ABC=∠DCB … ①
∠ACB=∠DBC  …②
BC=CB(共通)…③
①②③より1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
△ABC≡△DCB
合同な図形の対応する辺は等しいので
AB=DC

少し長くなってしまいましたので、このページはココまでとして、続きは「三角形の合同の証明 基本篇(2)」の方にしていきたいと思います。
証明は論理的に説明するための練習です。友達同士でも、社会人になってからでも説明がうまい人とそうではない人がいます。キチンと道筋を立てて説明できると、人付き合いにおいても何かと便利ですので、シッカリと練習しておくといいですよ!



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