【中2 数学】1次関数の問題(1)【問題と解説】
1次関数の基本となるような問題ですので、シッカリ理解できるようにしていきましょう!
この記事は中学2年生の1次関数の問題と解説です。高校受験の復習にもご活用ください。
1次関数の問題(1)
1次関数の問題は、多くの中学生が苦手としていることが多いのですが、基礎基本を押さえて勉強をすればできるようになります。
いきなり難しい問題を解こうとしても、なかなか理解することはできませんので、2~3回に分けてステップアップするようにしていきましょう!
今回はステップアップのための1回目です!
1次関数の問題(プリントあり)
[プリント用PDF:一次関数の問題(1)]
【1】右の図を読みとり,次の問いに答えなさい。※画面の都合上グラフは問題文の下に配置してあります。
(1)直線lの式を求めなさい。
(2)直線mの式を求めなさい。
(3)直線lと直線mの交点の座標を求めなさい。
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【2】右の図で,直線lの式は y=-3x+9 , 直線mの式は y=x+5 です。直線lとmの交点をA,直線mとx軸との交点をB,直線lとx軸の交点をCとするとき,次の問いに答えなさい。※画面の都合上グラフは問題文の下に配置してあります。
(1)点Aの座標を求めなさい。
(2)線分BCの長さを求めなさい。
(3)△ABCの面積を求めなさい。
(4)点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線の式を求めなさい。
1次関数の問題(1)の解説
「理解した」と「できる」は違います。
「できる」ようにするのが勉強ですので、全ての解説を読んだあと、解き直してみましょう!
【1】の解答と解説
1次関数の基礎基本となるグラフの読みとりと、交点の座標を求める問題です。
グラフを読み取るとき、グラフの特性も考えながら問題を解けるようになるといいですね!
(1)直線lの式を求めなさい。
(2)直線mの式を求めなさい。
この2つの問題は同じ考え方でできますので、一緒に説明していきます。
まずは下の図のように、$ x,y $ が整数である2点を探します。整数になっていれば基本的にはどこでもOK!
直線lの方は、基準の座標を(0,-2)、2つ目の座標を(1,-3)とします。
この時点で、$ y=ax+b $ の切片(b)は「-2」という事が分かります。
※1次関数での切片は $ x=0 $ の時の $ y $ の値。グラフでは $ y $ 軸上の $ y $ の値ということになります。
変化の割合(a)=$ \frac{yの増加量}{xの増加量} $ ですので、a=$ \frac{-1}{1} $=-1 となります。
a=-1、b=-2ですので、求める1次関数の式は、$ y=-x-2 $ という事になります。
(1)の答え $ y=-x-2 $
(2)も同様に、基準とする座標を(0,2)、2つ目の座標を(2,3)として考えていきます。
変化の割合(a)=$ \frac{1}{2} $ 、b=2となりますので、求める1次関数の式は、$ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $ という事になります。
(2)の答え $ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $
(3)直線lと直線mの交点の座標を求めなさい。
交点の座標は(1)の式と(2)の式の $ x $ の値と $ y $ の値が同じだという事ですので、(1)の式と(2)の式の連立方程式として解くことで求められます。
交点は連立方程式で求められる‥だけではなく、その元となる考え方「 $ x $ の値と $ y $ の値が同じだから連立方程式で求められる」ということを意識しておきましょう!
(1)の式 $ y=-x-2 $ と(2)の式 $ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $ を連立方程式で解くのですが、1次関数の連立方程式は y= となっている場合が多いので、代入法で下の式から始めるのがおススメです。
$ -x-2= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $
これを解くと $ x=- $$ \frac{8}{3} $ となりますので、これを(1)か(2)の式に代入し $ y $ の値を求めます。
(3)の答え (-$ \frac{8}{3} $,$ \frac{2}{3} $)
【2】の解答と解説
それは、下の図のように、式や座標をグラフ内に書き込むということです。
A:直線lと直線mの式を連立方程式として解きます。
B:$ x $ 軸上は $ y=0 $ ですので、直線mの式に $ y=0 $ を代入して $ x $ を求めます。
C:直線lの式に $ y=0 $ を代入して $ x $ を求めます。
(1)点Aの座標を求めなさい。
【1】でも同じ内容の問題がありましたし、上の図で解説を書いてしまっていますが、直線lと直線mの式を連立方程式として、$ x $ と $ y $ の値を求めます。
(1)の答え (1,6)
(2)線分BCの長さを求めなさい。
この問題は点Bと点Cの座標がわかっていればカンタンに求められる問題です。
座標の求め方が分からない人は、上のブルー付箋の内容を確認しておきましょう。
点B(-5,0)、点C(3,0)ですので、点Bと点Cの差は8という事になります。
(2)の答え 8
(3)△ABCの面積を求めなさい。
辺BCを底辺とすると、底辺8、高さ6という事になります。
ですので、△ABCの面積は8×6÷2で求められます。
(3)の答え 24
(4)点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線の式を求めなさい。
が、説明する内容はメチャクチャ簡単になりますので、シッカリと理解してくださいね^^
点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線ですので、点Cから辺ABへの直線となります。
2等分した三角形を、辺AB側を底辺と考えると、点Cまでが高さとなりますので、2つの三角形は同じ高さという事になります。
三角形の面積は、底辺×高さ÷2ですので、高さが同じなら底辺も同じにすれば同じ面積という事になります。
ですので、辺ABの中点と点Cを通る直線の式を求めればいいという事になります。
辺ABの中点は、
$ x=(-5+1)÷2=-2 $
$ y=(0+6)÷2=3 $ ですので、(-2,3)という事になります。
辺ABの中点(-2,3)と点C(3,0)を通る直線の式ですので、
$ a= $$ \frac{yの増加量 -3}{xの増加量 5} $
$ y=- $$ \frac{3}{5} $$ x+b $ に点Cの座標を代入します。
$ 0=- $$ \frac{3}{5} $$ ×3+b $
$ b= $$ \frac{9}{5} $
(4)の答え $ y=- $$ \frac{3}{5} $$ x+ $$ \frac{9}{5} $
問題が解けなかった人は、理解してから、解説を見ずに解き直して「できる」ようにしておきましょう!
↑このひと手間が後々大きな差になりますからね^^