標本調査[1] ~標本調査の利用~ 【中学3年生の数学】

今回は中学3年生の数学の最後の単元『標本調査』について、分かりやすい例題を使って解説をしていきます。
覚える言葉もいくつかありますので、言葉とその意味を理解しておきましょう!

この記事は中学3年生向けの『標本調査』の基本内容の解説記事です。

標本調査とは

標本調査とは、ある集団の傾向を調べるために、集団の全部を調べるのではなく、集団の一部分だけを調査して、その性質を全体の性質と推測するものです。

分かりやすい例で言うと、テレビの『視聴率』があります。『視聴率』は全ての家庭を調べているのではなく、計測器がついている「ある一定数の家庭のデータ」ですが、あたかも『日本全国の数値』のように扱われていますよね?
また、選挙のときの『出口調査』も標本調査になります。

このように、全ての数を調べるが難しい場合などに用いられるのが標本調査です。

標本調査はある集団を調べるのですが、その集団というのは様々です。集団の例としては、「ある学校」とか「ある都市」、「国全体」だったり様々です。問題の中には「湖の魚」なんていう集団もあります。

集団の中(母集団)から、調べる対象を「無作為に抽出(データが偏らないように取り出す)」します。

例えば、5000人の中から200人を無作為に抽出し、その55%が男性だったとすると、5000人の55%は男性と考えられるので、2750人が男性で2250人が女性‥と推測できるわけです。

母集団からその一部を抽出して調査する「標本調査」に対し、母集団のすべてを調査する方法を「全数調査」と言います。
あと、時々問題でも見かけますが、乱数表(数字がランダムに書かれた表)や乱数さい(下写真)というのも頭の片隅にでも覚えておいてください。
乱数さい
乱数さい見本

 

例題で覚える標本調査

概要だけでは理解しにくいので、例題を使って考えていきましょう!

 

例題1  碁石の問題

袋の中に白と黒の碁石があわせて2000個入っている。これをよくかき混ぜてから無作為に100個の碁石を取り出すと、黒石が42個、白石が58個だった。この袋の中にはおよそ何個の白石が入っていると考えられるか。

この例題では、袋の中の碁石2000個が『母集団』で、無作為に取り出した碁石100個が『標本』となります。

今回は分かりやすいように、100個の碁石を標本としました。
標本調査した100個の碁石は黒石42%、白石58%ですので、『母集団』の2000個の中のおよそ58%も白石だろう‥と考えることができます。(もちろん実際の数とは違いますので、およその数です)

そうすると、白石は、2000×0.58=1160個と求めることができます。

ちなみに問題の場合、答え方は【およそ1160個】となります。およそを付けて答えましょう!

無作為に取り出す‥というのもポイントになってきますね!
作為的に取り出して調査しても意味がありませんからね^^;

 

例題2 湖の魚の問題

ある湖にどのくらいの魚がいるかを調べるために、2000匹の魚を捕獲し、その全ての魚に印をつけて湖に戻した。その1週間後、1500匹を捕獲したら、その中に目印をつけた魚が200匹いた。このことから、この湖にはおよそ何匹の魚がいると考えられるか。

このような場合は、比例式を使うと分かりやすいですね。
湖の魚が全部で $ x $ 匹いるとして、$ x:2000=1500:200 $(魚の数:印をつけた魚の数)という式です。

実際の調査では、捕獲の仕方や捕獲した場所なども考えなければいけませんが、そういうことは置いといて‥このような考え方がある‥という事を学んでおきましょう^^;