方程式の応用問題【中学1年生 数学】問題と解説2

方程式の応用問題その2です。
方程式の応用問題は、文字式を作る練習にもなりますので、類似問題でも数多く解いて式を作るのに慣れておきましょう!

中学1年生の一次方程式の文章問題です。中学1~3年生向けです。

方程式の応用問題(2)

こちらの問題が難しいと感じたら【方程式の応用問題1】を解いて、方程式を作るコツを掴んでから再チャレンジしてみましょう!

問題:方程式の応用問題(2)

【1】2000円持って買い物に行き,1個90円のプリンと1個120円のりんごを買った。プリンをりんごより6個多く買って200円残った。プリンとりんごを買った個数を求めよ。
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【2】Aさんは1200円,Bさんは1000円持っている。同じパンをAさんは6個,Bさんは8個買ったら,Aさんの残金はBさんの残金の3倍になった。このパン1個の値段はいくらかもとめなさい。
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【3】1から200までの整数が右のようにならんでいる表がある。右の図のように,わくで囲んだ縦2個,横2個の4個の数字の和は80になる。別の場所で同じように縦2個,横2個の4個の数字をわくで囲うとその数字の和が472になった。その4個の数字を求めなさい。
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【4】空気中で,気温14℃のとき音は1秒間に340mの速さで進み,気温が1℃上がるごとに0.6m/秒ずつ速くなるという。お寺の鐘の音が4459m離れたAさんの家で13秒後に聞こえた。このとき気温は何℃だったか求めなさい。
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【5】商品Aを1個150円で180個仕入れ,3個を1セットにし,利益を見込んで1セット定価600円で販売した。しかし,売れ残ってしまったので定価の1割引きにしたところ,すべて売れ,利益は8100円だった。定価で売れたのは何セットかもとめなさい。
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【6】4%の食塩水Aと9%の食塩水Bがある。次の各問いに答えなさい。食塩水Aと食塩水Bを混ぜて5%の食塩水を300gつくりたい。食塩水Aと食塩水Bをそれぞれ何gずつ混ぜればよいか求めなさい。

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方程式の応用問題(2) 解説と解答

方程式の応用問題1でも言いましたが、今回の問題は、何を $ x $ とするか、あえて指定していません。
このような問題のときは、必ず「〇〇を $ x $ とする」ということを一番最初に書くようにしましょう!

問題【1】の解説と解答

プリントりんごの個数を求める問題ですので、プリンの個数を $ x $ とします。

【プリンの代金】+【リンゴの代金】=【合計金額】という方程式を作ります。

【プリンの代金】$ 90x $
【リンゴの代金】 $ 120(x-6) $
【合計金額】=2000-200=1800

【方程式】$ 90x+120(X-6)=1800 $

この方程式を解くと $ x=12 $
$ x $ はプリンの数なので、りんごは6個ということになります。

答え:プリン12個,りんご6個

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問題【2】の解説と解答

パン1個の値段を求める問題だから、パン1個の値段を $ x $ とします。

Aさんの残金がBさんの残金の3倍になっている‥という事ですので、
【Aさんの残金】=【Bさんの残金】×3 という方程式を作っていきます。

【Aさんの残金】$ 1200-6x $
【Bさんの残金】$ 1000-8x $

【方程式】$ 1200-6x=3(1000-8x) $

この方程式を解くと $ x=100 $
$ x $ はパンの値段なので、そのまま答えになります。

答え:パン1個の値段 100円

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問題【3】の解説と解答

この問題は【各数を $ x $ の文字式で表す】のがポイントです。

問題【3】のような規則性のある表の複数の数は、どこかひとつの数を $ x $ として、他の数を $ x $ の文字式で表します。
※カレンダーの文字式や方程式の問題も同じ考え方です。

表の枠内の一番小さい数「16」を $ x $ とすると、「17」は $ x+1 $ 、「23」は $ x+7 $ 、「24」は $ x+8 $ と表すことができます。(例えば、枠で囲ったのが「18」「19」「25」「26」でも、 $ x $ 、$ x+1 $ 、$ x+7 $ 、$ x+8 $ が成り立つのが分かります)

4つの数が表すことができたら、その和が472ですので、
【方程式】$ x+(x+1)+(x+7)+(x+8)=472 $

この方程式を解くと、$ x=114 $ ですので、
答え:114,115,121,122

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問題【4】の解説と解答

理科の問題のように見えますね。
こういう問題は、難しそうな現象や言葉に惑わされないことが重要です!

秒速を $ x $ とすると、速さ×時間=道のり なので、
$ 13x=4459 $
$ x=343 $ となります。

基準の14℃,340mと秒速3mさです。
1℃上がるごとに秒速0.6m早くなるので、3÷0.6=5℃基準より高いという事になります。

答え:気温 19℃

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問題【5】の解説と解答

色々と考えにくい部分がありますが、カンタンにまとめていきましょう。

180個の品物を3個1セットにするので、60セット販売するという事になります。
セット定価600円、仕入れは450円なので、定価で販売した時は1セット150円×売れたセット数の利益。
セット定価から1割引きにすると、540円で1セット90円×売れたセット数の利益‥となります。

そうすると、定価で売れた時のセット数を $ x $ とすると、1割引きで売れた時のセット数は $ 60-x $ 。

【定価での利益】+【1割引きでの利益】=【合計の利益】となりますので、
【方程式】$ 150x+90(60-x)=8100 $

この式を解くと $ x=45 $ となります。

答え:定価で売れたのは 45セット

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問題【6】の解説と解答

方程式の応用問題1でも説明しましたが、こういう食塩水の問題は、食塩の重さで考えましょう!

どういうことかというと、4%の食塩水とか9%の食塩水と問題にありますが、4%とか5%は何を表しているのかというと、食塩の量(重さ)です。

4%の食塩水200gには【200×0.02=4】4gの食塩が混ざっている。
9%の食塩水300gには【300×0.09=4】27gの食塩が混ざっている。
・・・という事なんですね。

ですので、作る方程式は【4%の食塩水に含まれる食塩の重さ】+【9%の食塩水に含まれる食塩の重さ】=【作りたい食塩水の食塩の重さ】となるわけです。

4%の食塩水の重さを $ x $gとすると、9%の食塩水の重さは $ 300-x $gです。
作りたい食塩水の食塩の重さは、$ 300×0.05=15 $gですので、
【方程式】0.04x+0.09(300-x)=15

この方程式を解くと $ x=210 $ ですので、
答え:食塩水A 210g、食塩水B 90g

方程式の応用問題など、文章問題を解く場合には、方程式の知識だけではなく、総合的に考える力が求められます。
方程式の問題が解けないから方程式が苦手‥ではない人も多いので、その問題でどの部分が分からなくて解けなかったのか‥を考えてみてくださいね!
上の吹き出しの補足
方程式や文字式を作る問題では、「割合」や「平均」、「みはじの計算」など、その問題を解くための基礎知識が抜け落ちている場合があります。方程式自体が分からないのか、その基礎知識が分からないのかを見極めましょう。もし、基礎知識が抜け落ちている場合は、早めに復習することをおススメします。

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