【質問の解説】連立方程式の応用問題:トンネルの問題

2020年5月2日

中学生から質問があった数学の問題への回答シリーズです。
今回は連立方程式の応用問題で「トンネル」や「鉄橋」などを使ったみはじの問題になります。

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連立方程式の応用問題:トンネルの問題

中学生の数学トンネルの問題は、連立方程式の応用問題の中でも、苦手としている人が多いのですが、基本的には「みはじの問題」ですので、「道のりをどう表すのか」「時間をどう表すのか」「イコールの関係は」という考え方さえしっかりできていれば、それほど難しくはありません。

とはいえ、分かったつもりでいてもできるようにはなりません。しっかりと自力で問題が解けるか確認して進めて良きようにしましょう!

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質問があった連立方程式の応用問題(改)

質問があった問題を少し変更して掲載しています。

◆連立方程式の応用問題~トンネルの問題~
ある列車が,450mの鉄橋を渡り始めてから渡り終わるまでに25秒かかった。また,同じ列車が,725mのトンネルに入り始めてから出終わるまでに36秒かかった。この列車の長さと速さ(秒速)を求めなさい。

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この応用問題の考え方とポイント

非常にオーソドックスなトンネルの問題ですね!
鉄橋とトンネル。2つのパターンが提示されていますので、それぞれに式を作ればOKですよね!

POINT

列車が移動する距離がポイントになります。

連立方程式の応用問題:トンネルの問題
鉄橋を渡り始めてから渡り終わるまで、トンネルに入り始めてから出終わるまで‥は同じ考えかたになります。

ココまで読んだら自力で一度問題を解いてみよう!

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解説と解答

まず、情報を整理してみましょう。みはじの問題ですので、「道のり」「速さ」「時間」の関係を式に表すことができればOKなのですが、現在は下の表のような状態です。

道のり 速さ 時間
鉄橋の場合 450m+列車の長さ 25秒
トンネルの場合 725m+列車の長さ 36秒

ですので、列車の長さをxm、秒速をymとすると、

道のり 速さ 時間
鉄橋の場合 450+x m 25秒
トンネルの場合 725+x m 36秒

このように全ての項目が表せるようになります。

ここまで出来れば、あとは【道のり】=【道のり】でも、【時間】=【時間】の式でも、みはじの基本的な式にあてはめて考えればOK!
一番簡単なのは【道のり】=【道のり】で、
【鉄橋】450+x=25y
【トンネル】725+x=36y
という式を作ることですが、

【時間】=【時間】の式
【鉄橋】(450+x)÷ y = 25
【トンネル】(725+x)÷ y = 36
という式でもOKです。

これを解くと
x=175、y=25 となります。

ですので、答えは
列車の長さ 175m
列車の速さ 秒速25m
となります。

トンネルの問題で困る人の多くは、移動距離の部分が理解しにくいようです。
上の図で理解できたとは思いますが、大切なのは、自分でやってみること。
自分で描いてみることです。この機会に是非チャレンジしておきましょう!

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