文字と式 ~5~ 文字式で数量を表す【中1数学】
今回は基本から、文字式を作りやすくするポイントまでお伝えしていきます。
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文字式で数量を表す
中学生で文字式を作るのが苦手だという人は、小学生の時に文章問題が苦手だった‥という人が多いのですが、そういう人でも文字式が作れるように説明していきますので、よく読んでチャレンジしていきましょう!
文字式を作るのを「苦手だな~」とか「嫌だな~」と苦手意識がある人は、特に頑張って欲しい!
それは、脳の8つの系統の成長が大きく関わっていると言われています。
今は苦手でも、脳は自在に成長します。
できるようになりたい!と思ったら、日々のトレーニングが重要です^^
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文字式で数量を表す
文字式で数量を表すとはどういうことなのか。
例題で見ていきましょう。
文字が多いけど頑張って!【考え方】とか【POINT】を読んで、自分で考えられるようにしていきましょう!
文字式で数量を表す例題
例題1)a(kg)と200(g)の和(単位をgにそろえて)※和はたし算の答え
この問題の場合、単位をg(グラム)にそろえることがポイントになります。
【考え方】1kgは1000gというのは大丈夫ですよね?2kgは2000g、3kgは3000g。ということは、1を1000に、2を2000に、3を3000にする計算がakgの場合にも成り立つわけです。
1を1000にする計算は、1×1000 と 1+999が考えられますが、2を2000にするのにもあてはまるのは、×1000ですよね。もちろん、3にもあてはまります。だから、akgになってもgに変更する場合は、×1000 をすればいいんだ!となるわけです。
a(kg)=a×1000(g)=1000a(g)
で、問題はa(kg)と200(g)の和ですので、たせばOK!⇒ 1000a(g)+200(g)
1000aと200 はたし算が出来ないので、1000a+200(g) が答えになります。
【POINT】単位をそろえよう!単位をそろえる計算が解らなくなったら、数字に置き換えて考えてみよう!
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例題2)a人の7割の人数
この問題は割合の計算をそのまますればOK!です。
【考え方】200人の7割なら計算できますか?もし、計算できない場合、下のリンクから『数学の基礎【割合】について』を復習しておきましょう。
200人の7割を出す場合は、200×0.7(or 200×7/10)です。元の数200人がa人になっても計算は同じです。
a人の7割の人数=a×0.7=0.7a
【POINT】数字が文字になっても、計算は同じ!この問題が出来ない場合は割合の内容を見直そう!
※関連記事:数学の基礎【割合】について
例題3)分速220mでa分間自転車で走ったときの道のり(km)
この問題もポイントは「m」と「km」という単位の違いです。
【考え方】「みはじ」の計算が出来れば、
走った道のり=速さ×時間 ですので、220×a=220a(m)というのはできると思います。
※「みはじ」の考え方があいまいな時には下のリンクから『数学の基礎【速さ】について』で復習しておきましょう。
問題は「m」を「km」にするには・・・ということです。
1000mが1km、2000mが2kmというのは大丈夫ですよね。
ではその計算は・・・という風に考えます。で、その計算方法は、
1000m÷1000 → 1km
2000m÷1000 → 2km
と、考えられると思います。
だから、220×a=220a(m)と出た『道のり(m)』を1000でわります。
220a÷1000=0.22a(km)
【POINT】計算結果の単位を考え、問題で指定された単位に合わせよう!
※関連記事 数学の基礎【速さ】について
円周率を表すπ(パイ)
ここで一つ、新たな知識が加わります。それは・・・「π(パイ)」という円周率を表すギリシア文字です。
※教科書によってどこで習うのか違うとは思いますが‥
小学生の時には円周率は【3.14】で何度も何度も計算していたと思いますが、中学生になったら【3.14】を使って計算することはほとんどありません。なぜなら、中学生以上の数学では、「π(パイ)」という文字をかければいいからです。
例えば、半径3cmの円の面積や円周を出す場合
面積は半径×半径×円周率(3.14)で求めていましたよね。その円周率(3.14)を「π(パイ)」にするので、
面積=3×3×π=9π
円周も同じように、直径×円周率(3.14)を「π(パイ)」にします。
円周=3×2×π=6π
というように使います。×3.14を計算するよりずっとラクですよね。
※円周=3×2×π=6π の 3×2 は半径を直径にする計算。
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文字式で数を表す
十の位がx,一の位がyの2桁の数字の表し方
(↑)解りますよね。これを文字式にする場合、「3」を「x」に、「7」を「y」に入れ替えて式を作ればOK!
⇒ x×10+y=10x+yとなります。
偶数の表し方 2n(nは整数)
偶数は2でわり切れる整数なので整数nに2をかければOK!
奇数の表し方 2n+1(nは整数)
奇数は2でわり切れない整数なので偶数に1をたして2でわり切れないようにする。
倍数の表し方 5の倍数の場合5n、7の倍数の場合→7n(nは整数)
2つの連続した整数 n,n+1(nは整数)
3つの連続した整数 n,n+1,n+2(nは整数)
整数nに1をたせばnより一つ大きな整数ですし、2たせば二つ大きな整数になります。
場合によっては、n-1,n,n+1 と、nを真中の数字にして、ひとつ小さい整数と一つ大きい整数にすることもあります。
2つの連続した偶数 2n,2n+2(nは整数)
2nに1をたすと奇数になってしまいますので、2をたして2でわり切れる数を作ります。
2つの連続した奇数 2n+1,2n+3(nは整数)
2n(偶数),2n+1(奇数),2n+2(偶数),2n+3(奇数)・・・と続きます。ここまでくると・・・分かりますよね^^
全てにくどいほど(nは整数)と表記しましたが、nが整数でなければ上の文字式は全て成り立ちません。非常に重要な定義です。
●関連記事:文字式を作る問題を解説