式の計算~5~ 文字式の利用3【中2数学】

文字式の利用1文字式の利用2で数に関する文字式の利用をやりましたので、今回は文字式の利用のなかでも『図形』に関する文字式について説明を進めていきます。

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文字式の利用3 図形に関する文字式

女子 中学生 イメージ:中学生の数学1年生の空間図形の単元で立方体や円柱、四角錘、三角錘、球などの表面積や体積の求め方を学びましたね!
それを文字式で表しましょう‥というだけです。
四角柱や円柱などの柱シリーズは【底面積×高さ】の式を数字の代わりに文字式でつくる。
三角錘(さんかくすい)や円錐(えんすい)は【底面積×高さ×1/3】、球の表面積は【半径×半径×π×4】、球の体積は【半径×半径×半径×π×4/3】で文字式をつくります。ちなみに円周は【直径×π】です。
※π‥がうまく表示されない可能性があります。π=パイ(円周率)です。

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図形の表面積や体積を表す文字式

表面積、体積の出し方を忘れてしまった!という人は、ここで復習しておきましょう。
中学生 数学1:空間図形の公式を覚える方法(改)

POINT 中学生の数学で公式を覚えましょう!というのは少ないのですが、上記の公式は覚えておくべき公式です。
覚え方のコツは、何かと関連付けて覚えておくことです。単位の平方(2乗)とか立方(3乗)とか、角錐(かくすい)や円錐(えんすい)、球の体積も3分の~で、分母は3だ‥など、何かと関連付けて覚えるようにすると忘れにくくなるので試してみてください。

図形の表面積や体積を表す文字式は、この公式に文字をあてはめるだけになります。
空間図形のとき、公式に数字をあてはめたように、文字をあてはめ、文字式のルールに沿った記述に変えればOK!

全然難しくないので、シンプルに考えるようにしましょう。
例えば、球の表面積なら(↓)
中学生 数学1:球の表面積を表す文字式

色んなパターンの文字式が考えられるのですが、基本的には公式に文字をあてはめるだけですので、あまり難しく考えずに問題をこなしていきましょう。
その中で、自分が作った式が何を表しているのか(面積なのか体積なのか長さなのか)ということを意識しながら学習を進めていきましょう。
※自分が作った式の意味がわからなくなってしまう中学生も多いんです。自分が作った式の説明ができるようにして起きといいですね。

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式による説明 図形の問題

【問題1】半径がacm,弧の長さが3πcmのおうぎ形の面積と中心角を求めなさい。

【問題2】底辺がacmの正方形で,高さがhcmの四角錘がある。この四角錘の底面の正方形の長さを2倍にし,高さを半分にすると,体積はもとの四角錘の何倍になるか。

※π‥がうまく表示されない可能性があります。π=パイ(円周率)です。

この2つの問題を、まず、自分でやってみて下の解答をみてみよう。
自分でやってみる。間違えていた時には理解して解きなおしてみるというのが大切です^^
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問題1の解答

【問題1】半径がacm,弧の長さが3πcmのおうぎ形の面積と中心角を求めなさい。

【考え方の基本】おうぎ形の中心角や面積を求めるときの考え方は、『おうぎ形はおうぎ形で考えず、円との割合で考える』ということです。中学1年生用のおうぎ形の考え方の基本を1つ(↓)
中学生 数学1:おうぎ形の割合 おうぎ形の問題克服

多くの中学生が苦手としているおうぎ形の考え方ですが、教科書や問題集には、公式のように【円の中心角(360°)分のおうぎ形の中心角】を面積や円周にかけるということが書かれているのですが、求めたいおうぎ形は円の何倍なのかを求めているだけなんですね。(↑)は解りやすく、90°のおうぎ形で説明をしています。これだと、中心角も面積も弧の長さも円の4分の1だな~って解りやすいですよね。おうぎ形は円の何割(何倍)なのか‥で考えましょう。

半径がacm,弧の長さが3πcmのおうぎ形ですが、まずは半径がacmの円で考えます。
半径がacmなので、直径は2×acmで円周は2a×π cm、面積は a×a×π ㎠(平方センチメートル)、中心角は360°です。

円とおうぎ形の割合は弧の長さと円周で比べて【3π/2a】となります。この割合を円の面積、中心角にそれぞれかければOK!
中学生 数学2:文字式の問題 図形を文字式で表す

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問題2の解答

【問題2】底辺がacmの正方形で,高さがhcmの四角錘がある。この四角錘の底面の正方形の長さを2倍にし,高さを半分にすると,体積はもとの四角錘の何倍になるか。

【考え方の基本】元の四角錘と比べる四角錘の体積(文字式)を出して比べる。

中学生 数学2:体積を文字式を作って比べる