資料の分析と活用~2~【中学1年生の数学】

「資料の分析と活用」の単元の近似値誤差有効数字について説明していきます。
中央値(メジアン)や最頻値(モード)などについては資料の分析と活用~1~をご覧ください。

※この記事は中学1年生の『資料の分析と活用』についての記事です。中学1年生向けの記事ですが、受験対策の見直しとしてもご利用ください。

資料の分析と活用~2~

中学生の数学 イメージ

近似値や有効数字は、基本はカンタンなのですが、なぜか模試などでは正答率が低くなってしまいます。
カンタンだから‥と、あまり問題に取り組まない。もしくは、学年の一番最後の単元なので、勉強期間が短い・・しかも定期テストには出ない‥ということが理由だと考えられます。

受験の時にも困らないように、シッカリと基本を理解し、学校ワークなどで勉強していきましょう。

 

近似値と誤差

近似値とは、真の値ではないが、真の値に近い数値のこと。
誤差は近似値から真の値を引いた差になります。

例えば、定規で何かの長さを測るとき、ほとんどの人はmmの単位までは見ますが、それ以下の数値はあまり気にせずに、近いところの数値で〇mmとしますよね?その数値は、無意識のうちにmm未満の単位を四捨五入した数値です。
本当の値ではないけど、それに近い数字‥つまり近似値を使っているということになります。

誤差の範囲について
ある数Aを十の位で四捨五入したら「3200」になったとして、真の数の範囲を考えてみましょう。

十の位で四捨五入しているので、一番小さい数は「3150」になります。3150以上なら四捨五入して「3200」になりますよね?
大きい数は「3250」未満。3250未満ということは3250は含みませんので、十の位が4ということになります。
ですので、Aの範囲は 3150≦A<3250 で、誤差の絶対値は50ということになります。
※考え方自体は小学生の算数ですが、高校の受験問題でも何度か見かけていますので、しっかりチェックしておきましょう!

 

近似値と誤差 例題と解説

【例題1】ある数aの一の位を四捨五入したら120になった。ある数aの真の値の範囲を答えなさい。また、誤差の絶対値は大きくてもどのくらいと考えられるか。

解説:一の位を四捨五入して120になるので、整数で考えると115~124ということになります。
しかし、ある数aは整数ではない可能性もあるので、答えは115~124ではありません。
一番小さい数は115ですが、一番大きい数は、124.999~となる可能性もありますからね!

どのように表せばいいのかというと、124ではなく、125未満の数‥とします。125未満の数なので、大きくでも124.999~というように、一の位の数は「4」ということになります。

だからある数aの真の値の範囲は 115≦a<125 ということになります。
※ a<125 はaは125未満ということですから、125は含みません。

誤差の絶対値は大きくてもどのくらいというのは、上の範囲を見れば「5」ということが分かりますよね!
※絶対値とは、数や量を、正負の性質や方向に関係なく考えた時の値。原点(0:ゼロ)からの距離。

 

有効数字

有効数字とは、近似値を表す数字のうち、信頼できる数字のこと。
どこまでが有効数字なのかハッキリさせたいときには、【整数部分が1桁の数×10の累乗】の形で表す。

表し方の例

35362m という数値を近似値にする場合

有効数字2桁で表す場合
上から3桁目を四捨五入⇒35000m
$ 3.5×10^4 $

有効数字3桁で表す場合
上から4桁目を四捨五入⇒35400m
$ 3.54×10^4 $

有効数字4桁で表す場合
上から5桁目を四捨五入⇒35360m
$ 3.536×10^4 $

 

有効数字 例題と解説

【例題1】次の近似値で,有効数字が3桁であるとき,(整数が1桁の整数)×(10の累乗)の形に表しなさい。
(1)7250kg (2)5000km

【例題2】ある製品の重さをはかったら 5280gだった。このとき,有効数字を 5,2,8として,この重さを整数が1桁の整数)×(10の累乗)の形に表しなさい。

例題1は、有効数字が3桁の近似値になっている数値を(整数が1桁の整数)×(10の累乗)の形にする問題です。10の累乗は桁を合わせるだけですが、ミスも多いので気を付けましょう!
例題2のような問題のパターンもありますので、覚えておきましょう!

例題1(1)$ 7.25×10^3 $

例題1(2)$ 5.00×10^3 $
※重要※有効数字が3桁なので、「.00」は絶対に必要です。

例題2  $ 5.28×10^3 $

 

この記事の内容は難しいところはないかと思います。
知っているか知らないか‥覚えているか忘れてしまったかで、点数になるかどうかの問題ですので、シッカリと見直しておきましょう!