【質問の解説】連立方程式の応用問題:みはじの問題(2)
今回も前回に引き続き連立方程式の応用問題で『みはじ』の問題になります。
『みはじ』の問題は複数質問がありましたので何回かに分けて説明していきます。
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連立方程式の応用問題:みはじの問題
中学校の数学の先生ってみはじの問題が好きなのかもしれませんね^^
というのは置いておいて‥
みはじの問題は基本的な要素が「道のり」「速さ」「時間」という3要素ですので、考えるトレーニングの初級編にはとても良い材料なんですよね。前回も伝えましたがみはじの問題は【道のり】=【道のり】か【時間】=【時間】の方程式を作る‥という事を意識して問題に取り組んでみましょう!
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質問があった連立方程式の応用問題(改)
質問があった問題を少し変更しています。
ある公園の池のまわりに一周7.2kmの道がある。この道を,A君は自転車で,B君は徒歩でまわる。同じところを同時に出発して,反対方向にまわると24分後に初めて出会う。また,同じ方向に同時にまわり始める,A君はB君を40分後に追いこす。A君,B君の速さ(分速)をそれぞれ求めなさい。
一度自分で考えてからヒントや解説を読んでみましょう!
自分で解けない場合は,次の「考え方とポイント」を読んでみましょう。
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この応用問題の考え方とポイント
何度も言っていますが、問題用紙やノート、何でもいいのですが、紙に書いて問題のファクターを整理していきましょう!
ちなみに、他の人からは落書きに見えても自分の中で考えやすい書き方でOKですよ!書き始めてみると、書いた部分に集中しやすくなりますので、やってみることをおススメします。
私は(↓)こんな感じで書いたりします。
今回は『道のり』と『時間』の要素はそろっているようですね。とすると、xとyは何にしますか?
みはじの問題は【道のり】=【道のり】か【時間】=【時間】の方程式を作るのですが、どんな方程式が考えられるでしょうか。
40分後に追い越す‥40分かかる。2人はどれだけ移動した?どう表す?
ココまで読んだら自力で一度問題を解いてみよう!
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解説と解答
A君の速さを分速xm、B君の速さを分速ymとすると【同じところを同時に出発して,反対方向にまわると24分後に初めて出会う】という問題を式にすると、【A君が走った道のり】+【B君が歩いた道のり】= 7.2km ということになります。
2人が出会ったのは24分後で、【道のり】=【速さ】×【時間】ですので、
【A君が走った道のり】= 24x
【B君が歩いた道のり】= 24y
ですが、24x+24y=7.2 ではΣ( ̄ロ ̄lll)残念!!となってしまいます。
みはじの問題の注意点の一つに『単位をそろえる』ということがあります。
24xと24yの単位はm(メートル)ですので、上の式は
24x+24y=7200 という事になります。
※7.2kmを7200mと単位をあわせて書く。
次に【同じ方向に同時にまわり始める,A君はB君を40分後に追いこす】という条件での式は、【A君が走った道のり】-【B君が歩いた道のり】= 7.2km と、A君とB君の道のりの差が一周分になるという事を利用します。
この場合の道のりの文字式は
【A君が走った道のり】= 40x
【B君が歩いた道のり】= 40y
ですので、 40x-40y=7200 という等式が成り立ちます。
この2つの式を連立方程式として解くと
x=240,y=60 となります。
問題は【A君,B君の速さ(分速)をそれぞれ求めなさい】ですので、答えは、
A君の速さ 分速240m
B君の速さ 分速60m
という事になります。
問題の文章をしっかりと読み、何をどうやって表すのか‥ということをしっかりと考えていきましょう!
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