1次関数【2】1次関数の式を求める ~中学2年生の数学~
基本的に考え方が分かれば解ける問題ですので、その基本をシッカリと理解するようにしましょう!
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1次関数の式を求める
1次関数を求める・・とは、1次関数の基本的な式【 $ y=ax+b $ 】の定数「a(変化の割合)」と「b(切片)」に数字を入れればOK!例えば【 $ y=2x-5 $ 】とか【 $ y= -3x+2 $ 】というような式になります。
この時点で少しでも疑問があるようなら、前記事『1次関数の基礎・基本』を確認しておきましょう!
それでは、1次関数の式を求める問題にはパターンがありますので、そのパターンを知っておきましょう。
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1次関数の式を求めるパターン
【パターン1】2点を通る直線の式
座標2つが与えられていて、その2つの点を通る直線の式を求める問題。
【パターン2】変化の割合(傾き)が解っていて1つの点(座標)を通る直線の式
変化の割合(傾き)と1つの座標が与えられている問題。
時々、切片(b)の値と1つの座標が与えられているという問題も出ますが、これは【パターン1】と同じことです。
更に言うと、【パターン1】を理解してできるようにすれば、【パターン2】は出来るハズです。
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1次関数の式の求め方
1次関数を求めるとき、最初に「変化の割合」を求めます。【パターン2】の場合は「変化の割合」が最初から与えられていますから求める必要がありません。
次に【 $ y=ax+b $ 】に「変化の割合」と「 $ x $ 」と「 $ y $ 」の値を代入して「切片(b)」を求めます。
求めた「変化の割合」と「切片」を式に当てはめれば1次関数の式の出来上がりです。
ほぼ全ての問題は、「座標」が2つ示されている。「変化の割合」と「座標」が示されている。「切片」と「座標」が示されている。というパターンになります。
もし、このパターンに当てはまらないと思っても、よく考えるとこのパターンに当てはまるハズですので、よく考えてみましょう。
※例えば「直線 $ y= -3x+2 $ と並行で・・」という問題は「変化の割合」が「-3」というように「変化の割合」が示されています。
1次関数の式の求め方
1.変化の割合を求める
2.変化の割合と $ x $ と $ y $ の値を代入して切片を求める
3.もとめた変化の割合(a)と切片(b)を基本の式 $ y=ax+b $ に当てはめる
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1次関数の式の求め方(例題)
それでは実際にどのようにして進めるのかを確認していきましょう!
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例題1【パターン1】
1.変化の割合を求める
$ 変化の割合(a)=\frac{y の増加量}{x の増加量} $です。
2点の座標を見ると、$ x $ は1から4になっているので「3」増えています。ですので、$ x $ の増加量は「3」。
式で表すと、4-1=3 ですね。
$ y $ は3から9になっているので「6」増えています。ですので、$ y $ の増加量は「6」。
式で表すと、9-3=6 です。
$ 変化の割合(a)=\frac{y の増加量:6}{x の増加量:3} =2 $ となります。
2.変化の割合と $ x $ と $ y $ の値を代入して切片を求める
今回は座標(1,3)を代入していきます。
$ x $ に「1」,$ y $ に「3」,$ a $ に「2」を代入すると、
$ y=ax+b $ →代入→ $ 3=2×1+b $ となります。
$ 3=2×1+b $
$ 2+b=3 $
$ b=3-2 $
$ b=1 $
3.もとめた変化の割合(a)と切片(b)を基本の式 $ y=ax+b $ に当てはめる
$ a=2 $ , $ b=1 $ ですので、
答えは $ y=2x+1 $ となります。
【注意】$ ax $ は文字式のルールで $ a × x $ のことです。
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例題2【パターン2】
例題2の問題のパターンを2つ
上記の2問は全く同じ内容の問題だというのは理解できますか?
この段階で疑問を持った人は前記事『1次関数の基礎・基本』を確認しましょう!
1.変化の割合を求める
今回の問題は「a=4」と問題に示されています。
2.変化の割合と $ x $ と $ y $ の値を代入して切片を求める
今回は座標(2,5)を代入していきます。
$ x $ に「2」,$ y $ に「5」,$ a $ に「4」を代入すると、
$ y=ax+b $ →代入→ $ 5=4×2+b $ となります。
$ 5=8+b $
・・・ここから【例題1】のように1次方程式の解き方をしてもいいのですが、1次方程式のように解かなくても、「8」に何を足せば「5」になるかは解りますよね?
ですので、b=-3 という事が分かれば、計算の過程は省略してもOKです!
3.もとめた変化の割合(a)と切片(b)を基本の式 $ y=ax+b $ に当てはめる
$ a=4 $ , $ b=-3 $ ですので、
答えは $ y=4x-3 $ となります。
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1次関数の式を求め方まとめ
言い回しが違うような問題が多く作れる問題ですが、惑わされずに、
1.変化の割合を求める
2.変化の割合と $ x $ と $ y $ の値を代入して切片を求める
3.もとめた変化の割合(a)と切片(b)を基本の式 $ y=ax+b $ に当てはめる
これで式が求められるという事を覚えて、何度も問題を解いてみましょう!
絶対に覚えておくことは(↓)
・点(2,4)は、「xが2のときyは4」という意味
・1次関数の式で同直線上の座標であれば,どの座標を使っても式を求められる。
※1次関数が出来ないという人の多くは、1次関数のことが分からないのではなく、『文字式のルール』や『方程式の解き方』が分からないという人が多いので、そういう場合は自分が分からないポイントに戻って学習することをおススメします。
●文字式のルールが理解しにくい方は・・・
●1次方程式の解き方が分からない人は・・・
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