【文章問題】方程式の解き方~カンタンな解き方~

記事の順番的にはちょっと違うのですが、中学生から、方程式の文章題の解き方が分からないので教えて欲しいと要望があったので、今回はその内容について伝えていきたいと思います。
解き方の説明の中にいくつも方程式の文章題をカンタンに解くヒントを入れ込みました。
頑張って理解してね^^

※問題はほんの少し変えてあります。

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1次方程式の文章題

質問があったのはこんな問題でした。

ある池を1周する道路があります。Aさんは分速150mで走り、Bさんは分速200mで自転車で走ったところ、1周走る時間はAさんがBさんより3分多くかかりました。この道路は1周何mで、Aさんは1周走るのに何分かかったか求めなさい。

今回はこの問題について考えていきましょう。

こういう問題のときに、一番最初にやることがあります。
それは・・・情報の整理です。
(↓)こんな感じにまとめてみましょう。
道のり 速さ 時間
Aさん 分速150m Bさん +3分
Bさん 分速200m

では、どうやって式を作っていくのか、考えてみましょう。

※少し考えてから下の解説を読んでね!

POINT 考えるポイントはいくつかありますが、基本的な考え方を一つ伝えておきます。
方程式は、【左辺】=【右辺】の形でつくります。
例えば左辺が『道のり』なら、右辺には何が入るでしょうか。って、分かりますよね?【道のり】=【時間】とか、【道のり】=【速さ】なんていうことはあり得ません。ですから、「みはじ」の方程式の問題は、
【道のり】=【道のり】
【時間】=【時間】
【速さ】=【速さ】 この3パターンしかないんです。
しかも『速さ』は特殊で、『速さ』そのものではなく『速さの差』となることが多いですね。

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1次方程式の文章題 解説

さて、上の表を見てどう感じたでしょうか。
道のりはAさんもBさんも『?』となっていますが、ここには、AさんもBさんも『同じ距離』が入ります。
『同じ距離』というのは「池の周り1周の距離」です。

だから、

Aさんの道のり = Bさんの道のり

という方程式を作ってもいいですよね。
もしくは、Bさんの時間 = Aさんの時間+3 でもいいです。

通常、●●を求めなさい。の●●をxにすればいいのですが、この問題は『道のり』と『時間』を求めなさいとなっていますので、どっちをxにするか迷う人もいるかもしれませんね。今回の問題の場合はどちらでもOKです。ただし、自分が何をxとしたのかはシッカリ書いておきましょう

2つの方程式の解き方をそれぞれ説明していきますね。
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Aさんの道のり = Bさんの道のり での解き方・考え方

AさんもBさんも、道のりは『池の周り1周の距離』になります。
「みはじ」で考えると、み=は×じ なので

●Aさんの道のり = Aさんの速さ×時間
●Bさんの道のり = Bさんの速さ×時間  ですから、

Aさんの速さ×時間 = Bさんの速さ×時間 となります。
この場合、Aさんの時間を基準とするのか、Bさんの時間を基準とするのかで計算も変わってきますが、今回は両方載せておきます。カンタンですので、どちらの考え方も理解しておきましょう。

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◆Aさんの時間を基準(x)に考える場合

Aさんの速さ 分速150m 時間 ?
Bさんの速さ 分速200m 時間 Aさんの時間-3分
ですので、Aさんの時間をxとすれば、Bさんの時間も表すことができます。
xに置き換えると
Aさんの速さ 分速150m 時間 x 分
Bさんの速さ 分速200m 時間 x-3 分

これを上の Aさんの速さ×時間 = Bさんの速さ×時間 にあてはめると、
150x= 200(x-3) という方程式が作れます。
この方程式を解くとx=12 となります。

x=12 で、Aさんが走った時間が12分ですから、1周の長さは【150×12】で1800mとなります。

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◆Bさんの時間を基準(x)に考える場合

Aさんの速さ 分速150m 時間 Bさんの時間+3分
Bさんの速さ 分速200m 時間 ?
ですので、Bさんの時間をxとすれば、Aさんの時間も表すことができます。
xに置き換えると
Aさんの速さ 分速150m 時間 x+3分
Bさんの速さ 分速200m 時間 x 分

これを上の Aさんの速さ×時間 = Bさんの速さ×時間 にあてはめると、
150(x+3)= 200x という方程式が作れます。
この方程式を解くとx=9 となります。

ここ重要⇒ x=9 この9は何ですか?

・・・すぐ上にこの質問の答えがあるのですが、ここで出した x=9 の「9」という数字は、Bさんが走った時間だということです。
計算をしていると、自分が何の数字を計算しているのか分からなくなってしまう事があるので『今、自分は何の数字を計算しているのか』ということを意識しておくようにしましょう。

ちなみに問題は、『この道路は1周何mで、Aさんは1周走るのに何分かかったか求めなさい』ですので、このまま「9」と答えても間違いとなってしまいます。

今回の x=9で分かったことは、
Aさんの速さ 分速150m 時間 9+3分
Bさんの速さ 分速200m 時間 9 分 ということです。

そうすると、1周の道のりは【200×9】で、1800mということが分かりますし、Aさんが1周走るのにかかった時間は、【9+3】で12分ということも分かると思います。

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Bさんの時間 = Aさんの時間+3 での解き方・考え方

この考え方は【時間】=【時間】という式ですので、書き換えると【道のり÷速さ】=【道のり÷速さ】になります。
道のりを「x」とすると、

Aさんの時間=x÷150
Bさんの時間=x÷200 となります。

ここにAさんとBさんの走った時間の差をたして

x÷150+3=x÷200
とすると、同じ時間になるので、イコールの関係は成立しますね。

もちろん、この方程式を解くと x=1800 となります。
Aさんの時間=x÷150 ,x=1800ですので、xに1800を代入すると12分という答えにたどり着けます。

今回はあえて2パターン3通りの解き方を掲載しました。
色々な考え方ができるということも大切ですし、解き方は一つじゃないということを知って欲しかったからです。
頑張って理解してね^^;

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