文字式をつくる ~問題と解説~ 文字式が表す数量【中1数学】

2020年2月12日

今回は文字式をつくる問題を解きながら、その解説をしていきます。
まずは自分で問題を解いてみましょう!

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文字式を作る問題

◆文字を使った式で表しなさい。
※(1)~(5)は基本篇,(6)~(8)は基本的発展問題

(1)2mの重さが 10a gある針金の,1mの重さ。

(2)タテの長さが3cm,横の長さが a cmの長方形の面積。

(3)タテが a cm,横が b cmの長方形の周。

(4)3回のテストで,a点,b点,c点を取ったときの平均点。

(5)十の位の数字がa,一の位の数字がbである2けたの自然数。

(6)ある中学校の全校生徒a人のうち30%は自転車通学をしています。自転車通学している生徒数は何人ですか。

(7)たけるさんは,円持って本を買いに行きました。本を買った後に持っていたお金は,初めに持っていたお金の45%になっていました。買った本はいくらでしたか。

(8)家から公園まで a kmの道のりを分速 80mで歩くと何分かかりますか。

スグ下に答えと解説があるから、
一度自分で考えてから答え合わせをして、解説を読んでみよう!
解説を読んで理解するとか、自分の考えと比較してみることも重要な勉強です。
がんばってね^^

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文字式を作る問題の解答と解説

問題の解答(解説は下にあります)

文字式を作る問題の解説

それぞれの問題の解説をしていきます。
(6)~(8)は基本的発展問題としましたが、基本的な問題ですので、しっかり理解していきましょうね^^

(1)2mの重さが 10a gある針金の,1mの重さ。
【解説】数字に置き換えると本当にカンタンな問題ですよね。2mで10gなら1mは5g、2mで20gなら1mは10gということがすぐにわかるでしょう。
その時の計算は、【2mの重さ】÷2=【1mの重さ】ということですよね。
1mの重さを知る‥ということは非常に大切です。例えばこの問題が【2mの重さが 10a gある針金の,3mの重さ】というような問題の場合にも、1mの重さが分かればスグに解けますよね。

(2)タテの長さが3cm,横の長さが a cmの長方形の面積。
【解説】これも数字に置き換えると本当にカンタンな問題で、タテ3cm、横5cmの面積という問題なら【3×5】だと分かると思います。それを文字に置き換えるだけですから【3×a】で3aとなるんですね。

(3)タテが a cm,横が b cmの長方形の周。
【解説】(2)と同じような問題ですが、意外と間違える人が多いので出してみました。長方形はタテの辺が2本、長さはa×2で2a。横の辺も2本ありますので、長さはb×2=2bとなります。そこまで出たら、最後にタテと横をたし算すればOKですね。

ちなみに類似問題で・・・1辺の長さが a cmの正方形の周の長さを表す文字式を作るような問題があるのですが、これも間違いやすいのでチェックしておきましょう。
【間違い】a×a・・・これは面積ですね。
【正解】a×4(a+a+a+a)4本の辺の長さの合計ですから4acmになります。

(4)3回のテストで,a点,b点,c点を取ったときの平均点。
【解説】平均点の出し方は、合計点÷3ですよね。数字だとできる人が殆どですが、文字に変えるとできない場合もありますのでチェックしておきましょう。計算自体は数字でやる計算も文字式も同じなんですよ。

(5)十の位の数字がa,一の位の数字がbである2けたの自然数。
【解説】これは文字と式 ~5~ 文字式で数量を表す【中学生の数学1】で出てきた基本的な数の表し方ですね。

これをこの問題の文字式にする場合、「3」を「a」に、「7」を「b」に入れ替えて式を作ればOK!
⇒ a×10+b=10a+bとなります。

(6)ある中学校の全校生徒a人のうち30%は自転車通学をしています。自転車通学している生徒数は何人ですか。
【解説】この問題は百分率(%)の基本がわかっている人なら簡単な問題ですね。もし、この問題が出来なかったときは、中学生の数学の基礎【割合】についてで復習しておくことをおススメします。
30%は全体の0.3倍ということですから、全体の数「a」に「0.3」をかければOK!「0.3」は3/10にしても表し方だけの違いなのでOKです!

(7)たけるさんは,円持って本を買いに行きました。本を買った後に持っていたお金は,初めに持っていたお金の45%になっていました。買った本はいくらでしたか。
【解説】この問題は(6)とほとんど同じなのですが、残っているのが45%だから、使ったお金(本の代金)はもともと持っていたお金の55%になるということが理解できればOKです。
もともと持っていたお金「a円」が100%。残っているお金は45%ですから【100%-45%=55%】と考えます。

(8)家から公園まで a kmの道のりを分速 80mで歩くと何分かかりますか。
【解説】単位が違う「みはじ」の問題ですので、まずは単位を合わせてあげましょう!
道のりが「km」で速さが「m」になっているので、どちらかに合わせるのですが、
「km」に合わせると、道のりはそのまま「a km」、速さが「分速 0.08 km」となってしまいます。
「m」に合わせると、道のりは「1000a m」、速さはそのまま「分速 80 m」・・・どちらに合わせても計算結果は同じですが、「m」に合わせた方が計算しやすいですよね。
単位を合わせたら、じ=み/は(時間=道のり÷速さ)なので、1000a÷80 をすればOK!
単位の変更に疑問がある人は、中学生の数学の基礎【単位の仕組み】についてで復習しておきましょう!

今回は基本的な問題ばかりでしたが、ここが出来ないと発展問題はできません。
難しいと思う問題ほど、基礎基本が大事になってきますので、やり方だけを覚えずに、なぜそういう計算をするのか‥という考え方ができるようになるといいですね!
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