【中2 数学】1次関数の問題(1)【問題と解説】

2021年2月22日

今回は中学2年生の1次関数の問題と解説です。
1次関数の基本となるような問題ですので、シッカリ理解できるようにしていきましょう!

この記事は中学2年生の1次関数の問題と解説です。高校受験の復習にもご活用ください。

1次関数の問題(1)

1次関数の問題は、多くの中学生が苦手としていることが多いのですが、基礎基本を押さえて勉強をすればできるようになります。

いきなり難しい問題を解こうとしても、なかなか理解することはできませんので、2~3回に分けてステップアップするようにしていきましょう!

今回はステップアップのための1回目です!

 

1次関数の問題(プリントあり)

1次関数の問題(1)
[プリント用PDF:一次関数の問題(1)

【1】右の図を読みとり,次の問いに答えなさい。※画面の都合上グラフは問題文の下に配置してあります。
(1)直線lの式を求めなさい。
(2)直線mの式を求めなさい。
(3)直線lと直線mの交点の座標を求めなさい。

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【2】右の図で,直線lの式は y=-3x+9 , 直線mの式は y=x+5 です。直線lとmの交点をA,直線mとx軸との交点をB,直線lとx軸の交点をCとするとき,次の問いに答えなさい。※画面の都合上グラフは問題文の下に配置してあります。
(1)点Aの座標を求めなさい。
(2)線分BCの長さを求めなさい。
(3)△ABCの面積を求めなさい。
(4)点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線の式を求めなさい。

 

1次関数の問題(1)の解説

解けなかった問題や間違えていた問題は、解き方を理解できたと思ったら解説を見ずに自力で解き直してみることが重要です!
「理解した」と「できる」は違います。
「できる」ようにするのが勉強ですので、全ての解説を読んだあと、解き直してみましょう!

【1】の解答と解説

1次関数の基礎基本となるグラフの読みとりと、交点の座標を求める問題です。
グラフを読み取るとき、グラフの特性も考えながら問題を解けるようになるといいですね!

(1)直線lの式を求めなさい。
(2)直線mの式を求めなさい。
この2つの問題は同じ考え方でできますので、一緒に説明していきます。
まずは下の図のように、$ x,y $ が整数である2点を探します。整数になっていれば基本的にはどこでもOK!

直線lの方は、基準の座標を(0,-2)、2つ目の座標を(1,-3)とします。
この時点で、$ y=ax+b $ の切片(b)は「-2」という事が分かります。
※1次関数での切片は $ x=0 $ の時の $ y $ の値。グラフでは $ y $ 軸上の $ y $ の値ということになります。

変化の割合(a)=$ \frac{yの増加量}{xの増加量} $ ですので、a=$ \frac{-1}{1} $=-1 となります。
a=-1、b=-2ですので、求める1次関数の式は、$ y=-x-2 $ という事になります。

(1)の答え $ y=-x-2 $

(2)も同様に、基準とする座標を(0,2)、2つ目の座標を(2,3)として考えていきます。
変化の割合(a)=$ \frac{1}{2} $ 、b=2となりますので、求める1次関数の式は、$ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $ という事になります。

(2)の答え $ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $

 

(3)直線lと直線mの交点の座標を求めなさい。
交点の座標は(1)の式と(2)の式の $ x $ の値と $ y $ の値が同じだという事ですので、(1)の式と(2)の式の連立方程式として解くことで求められます。

POINT
交点は連立方程式で求められる‥だけではなく、その元となる考え方「 $ x $ の値と $ y $ の値が同じだから連立方程式で求められる」ということを意識しておきましょう!

(1)の式 $ y=-x-2 $ と(2)の式 $ y= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $ を連立方程式で解くのですが、1次関数の連立方程式は y= となっている場合が多いので、代入法で下の式から始めるのがおススメです。
$ -x-2= $$ \frac{1}{2} $$ x+2 $
これを解くと $ x=- $$ \frac{8}{3} $ となりますので、これを(1)か(2)の式に代入し $ y $ の値を求めます。

(3)の答え (-$ \frac{8}{3} $,$ \frac{2}{3} $

 

【2】の解答と解説

このような問題を解く場合の最も基本的で重要なことを言います。
それは、下の図のように、式や座標をグラフ内に書き込むということです。

※交点の座標の求め方
A:直線lと直線mの式を連立方程式として解きます。
B:$ x $ 軸上は $ y=0 $ ですので、直線mの式に $ y=0 $ を代入して $ x $ を求めます。 
C:直線lの式に $ y=0 $ を代入して $ x $ を求めます。

(1)点Aの座標を求めなさい。
【1】でも同じ内容の問題がありましたし、上の図で解説を書いてしまっていますが、直線lと直線mの式を連立方程式として、$ x $ と $ y $ の値を求めます。

(1)の答え (1,6)

 

(2)線分BCの長さを求めなさい。

この問題は点Bと点Cの座標がわかっていればカンタンに求められる問題です。
座標の求め方が分からない人は、上のブルー付箋の内容を確認しておきましょう。

点B(-5,0)、点C(3,0)ですので、点Bと点Cの差は8という事になります。

(2)の答え 8

 

(3)△ABCの面積を求めなさい。

辺BCを底辺とすると、底辺8、高さ6という事になります。
ですので、△ABCの面積は8×6÷2で求められます。

(3)の答え 24

 

(4)点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線の式を求めなさい。

この問題の一番のポイントになります。
が、説明する内容はメチャクチャ簡単になりますので、シッカリと理解してくださいね^^

点Cを通り,△ABCの面積を2等分する直線ですので、点Cから辺ABへの直線となります。

2等分した三角形を、辺AB側を底辺と考えると、点Cまでが高さとなりますので、2つの三角形は同じ高さという事になります。
三角形の面積は、底辺×高さ÷2ですので、高さが同じなら底辺も同じにすれば同じ面積という事になります。

ですので、辺ABの中点と点Cを通る直線の式を求めればいいという事になります。

辺ABの中点は、
$ x=(-5+1)÷2=-2 $ 
$ y=(0+6)÷2=3 $  ですので、(-2,3)という事になります。

辺ABの中点(-2,3)と点C(3,0)を通る直線の式ですので、
$ a= $$ \frac{yの増加量 -3}{xの増加量 5} $

$ y=- $$ \frac{3}{5} $$ x+b $ に点Cの座標を代入します。
$ 0=- $$ \frac{3}{5} $$ ×3+b $
$ b= $$ \frac{9}{5} $

(4)の答え $ y=- $$ \frac{3}{5} $$ x+ $$ \frac{9}{5} $

 

説明が長くなってしまいましたが、言っていることは簡単です。
問題が解けなかった人は、理解してから、解説を見ずに解き直して「できる」ようにしておきましょう!
↑このひと手間が後々大きな差になりますからね^^