方程式の解き方・等式の性質【問題と解き方】

2021年2月17日

中学2~3年生になっても方程式の解き方があいまいな生徒がいます。それは、演習不足と言ってしまえばそれまでなのですが、シッカリと理解していないことが原因のことも多いんです。
ですので今回は、方程式の解き方と、等式の性質を使った式の変形を例題を使って説明していきますので、シッカリ理解していきましょう!
特に最初の「等式の性質とは」は、カンタンなのですが重要なので、シッカリ理解しておきましょう!

この記事は「方程式の解き方」と「等式の性質を使った式の変形」について説明している中学生向けの記事です。
1次方程式の解き方や式の変形(aについて解きなさいという問題等)が苦手だと思っている人はシッカリ見直しておきましょう!

等式の性質とは

「方程式」や「式の変形」のおおもとになる考え方が「等式の性質」です。
等式の性質を覚えずに、解き方を覚えようとするから、解けなくなってしまう人が多いので、シッカリ理解していきましょう!

とはいえ、理解する内容はとってもカンタンです!

方程式は【左辺=右辺】の形になっています。
問題の最初から【左辺=右辺】になっているので、左辺と右辺に同じことをすればイコールの関係は続くということなんです。

もっと分かりやすく説明しますね。

下のA=Bならば‥というのは、1年生の時に1次方程式の授業で習ったと思います。
基本はコレが全てなのですが、分かりにくいと思ったら下を読んでみてくださいね!

A=Bならば‥って言っても理解しにくいと思いますので、数字を入れてみましょう!

Aを8とすると、Bも8ですので、A=Bの状態は、【8=8】という事になります。
この状態だと、左辺と右辺を入れ替えても【8=8】となるのはすぐに分かりますよね?

A+C=B+C というのは、
8=8の状態から、同じ数Cを足してもイコールの関係は続きます‥ということ。
Cを2とすると、
8+2=8+2 という式になります。
8=8の状態から、10=10 という式になりましたが、左辺イコール右辺の関係は続いていますよね?

A-C=B-C というのは、
上と同じようにCを2とすると、8=8の状態から、8-2=8-2 という式になります。
8=8の状態から、6=6 という式になった‥ということです。

ソレをまとめたのが下の図になります。

 

POINT 等式の性質とは、右辺と左辺のイコールの関係を続けていって、求めたい数や文字式を導き出すこと‥になります。

上の図にも書いてありますが、数字は変わりるけど、左辺イコール右辺の関係を続けていくという考え方が重要なんです!

 

方程式 問題と解き方 

等式の性質をある程度理解したら、実際の問題の解説を読んでいきましょう!
等式の性質を考えながら読み進めてくださいね!

※下の図のように $ x=数字 $ の形にするために、左辺は $ x $ のエリア、右辺は数字のエリアと考えて問題を解いてみましょう!

 

方程式 例題1

【例題1】次の方程式を解きなさい。
$ 2x+7=13 $

【解き方】
$ 2x+7=13 $
まずは $ x= $ の形にしたいので、$ x $ だけ左辺に残すように、左辺の数字を0にします。
この問題の場合は[+7]が邪魔なので、[+7]に[-7]をして[0]にします。この時、上の等式の性質の考え方を使い左辺と同じ計算を右辺にもします。(下の式なら[-7]の部分)
$ 2x+7-7=13-7 $
$ 2x÷2=6÷2 $
$ 2x $ となっていますので、$ x $ の係数[2]を[1]にします。[1]にするためには、係数と同じ数で割るか逆数をかけると[1]になります。もちろん、左辺にすることは右辺にも同じ計算をします。(上の式なら[÷2]の部分)
$ x=3 $

 

方程式 例題2

【例題2】次の方程式を解きなさい。
$ 2x+12=-6x+4 $

【解き方】
$ -2x+12=-6x+4 $
この問題の場合は左辺の[+12]と右辺の[$ -6x $]が邪魔なので下のようにします。【$ -12+6x $】を追加。※両辺に同じ計算を追加するのがポイント。
$ -2x+12-12+6x=-6x+4-12+6x $
これをカンタンに書くと下のようになります。いきなり最初の式から下の式にするのが「移項」の考え方です。
$ -2x+6x=4-12 $
$ 4x=-8 $
$ x $ の係数を[1]にして[$ x= $]にするため、係数の逆数をかけるか係数と同じ数で割ります。【$ ÷4 $】を追加。
$ 4x÷4=-8÷4 $
$ x=-2 $

 

式の変形 問題と解き方

式の変形は苦手とする中学生も多いのですが、基本的には1次方程式を解く考え方と同じで、左辺と右辺に同じことをして、●=〇〇 という形にすればOK!
式の変形ができると数学の問題を解くのに便利なことが多いので、覚えておきましょう^^

 

式の変形 例題

【例題】$ y=ax+b $ を $ a $ について解きなさい。 

【解き方】
1次関数の変化の割合(傾き)について求める問題です。

$ y=ax+b $
左辺と右辺を入れ替えても同じですので、考えやすいように左辺と右辺を入れ替えます。
$ ax+b=y $
$ a $ を含む項だけ左辺に残すために $ -b $ を追加します。※左辺と右辺に同じ式を追加しないとイコールの関係が崩れますので、両辺に $ -b $ を追加します。
$ ax+b-b=y-b $
$ ax=y-b $
$ ax $ の $ x $ を消すために逆数をかけるか同じ数( $ x $ )で割ります。
$ ax× $$ \frac{1}{x} $$ =(y-b)× $$ \frac{1}{x} $
$ a= $$ \frac{y-b}{x} $

 

POINT $ a= $$ \frac{y-b}{x} $ の式の意味を考えてみましょう!
$ a= $$ \frac{yの増加量}{xの増加量} $ とは少し違いますが、根本的な考え方は同じです。

こういうところが理解できると、数学力が少しずつ上がります。

 

まとめ

今回は方程式の解き方と、等式の性質を使った式の変形の説明をしましたが、どちらも下の【等式の性質】を理解していれば解けます。
数字は変わっても左辺イコール右辺の関係を続けていくことを意識して問題を解いてみてくださいね!

 

基礎基本が理解出来たら、その知識を使って問題を解いてみましょう!
「理解した」と「出来る」というのは全く意味合いが違いますからね!

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