文字式・方程式の利用【応用問題】練習問題・解説

【苦手克服】文字式や方程式のつくり方シリーズの練習問題です。
基本問題が解けるようになったらコチラもチャレンジしてみましょう!

※この記事の問題は、文字式が苦手な中学生向けです。受験対策としてもおススメです。

文字式をつくる練習問題(応用篇)

文字式をつくる練習問題(応用篇)
[プリント用PDF:文字式を作る練習(応用問題)
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【1】次の数量を表す式をかっこ内の単位に合わせて書きなさい。
(1)長さ $ x $ mのテープから25cm切り取ったときの残りの長さ(cm)
(2) $ x $ kg の30%の重さ(g)
(3)定価a円とb円の品物を,定価の3割引きで買ったときの値段(円)
(4)分速100mで,b時間進んだ時の道のり(km)
(5)akmの道のりを150分間で進んだ時の速さ(分速 m)
(6)20kmの道のりを分速200mで進んだ時にかかる時間(時間)
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【2】次の問いに答えなさい。
(1)家から学校まで行くのに,分速70mで歩くと,分速50mで歩くより20分早く着く。家から学校までの距離は何mか求めなさい。
(2)学校の長いすに,生徒が1脚に4人ずつ座ると,23人が座れない。また,長いす1脚に5人ずつ座ると,最後の長いすには3人座り,7脚余る。生徒の人数と長椅子の数を求めなさい。
(3)ある中学校の生徒数は588人で,男子の生徒数は女子の生徒数より10%多い。男子と女子の人数を求めなさい。

自力で問題を解いてから解説を読んで、理解を深めていきましょう!

単位の変更をどのように表すかよく考えて問題に取り組みましょう!

 

練習問題の解説と解答

【1】(1)長さ $ x $ mのテープから25cm切り取ったときの残りの長さ(cm)

このような問題は、文字式をつくる前に、単位を合わせておきましょう!
元々の長さ $ x $ mの単位をcmに変更します。

$ x $m= $ 100x $cm

単位を合わせたら、25cmを引けばOK!

答え: $ 100x-25 $cm

 

【1】(2) $ x $ kg の30%の重さ(g)

この問題も最初に単位を合わせてしまいましょう!
$ x $kg=$ 1000x $g

単位を合わせたら、30%(0.3倍)にすればOK!
$ 1000x×0.3=300x $g

答え: $ 300x $g

単位の合わせ方の基本は式の作り方②で確認しておこう!

 

【1】(3)定価a円とb円の品物を,定価の3割引きで買ったときの値段(円)

a円の3割引きは、0.7a円
b円の3割引きは、0.7b円
この2つの品物の合計ですので、単純に足せばいいですよね。

答え:0.7a+0.7b 円

 

【1】(4)分速100mで,b時間進んだ時の道のり(km)

分速と時間の単位があわないので、分速を時速に直して計算します。
分速100m=時速6km

分速100mは1分間に100m進める‥ということです。時速は、1時間に何km進めるかという事なので、100m×60分=6000m=6kmという事になります。

進んだ道のりは【速さ×時間】ですので、6×b=6b という事になります。

答え:6b km

 

【1】(5)akmの道のりを150分間で進んだ時の速さ(分速 m)

この問題も最初に単位を合わせていきます。
akm=1000am

あとは基本的な「みはじ」の問題です。

速さ=$ \frac{道のり}{時間} $ ですので、
$ \frac{1000a}{150}=\frac{20a}{3} $

答え:分速 $ \frac{20a}{3} $ m

 

【1】(6)20kmの道のりを分速200mで進んだ時にかかる時間(時間)

求めるのは時間ですので、分速を時速に変えて計算します。
分速200m=時速12km

あとは基本的な「みはじ」の問題です。

時間=$ \frac{道のり}{速さ} $ ですので、
$ \frac{20}{12}=\frac{5}{3} $

答え: $ \frac{5}{3} $ 時間

あれ?この問題、文字式の問題じゃなかったですね^^;
解説書きながら気づきました( ´艸`)

 

【2】(1)家から学校まで行くのに,分速70mで歩くと,分速50mで歩くより20分早く着く。家から学校までの距離は何mか求めなさい。

「みはじ」の問題は、「道のり」と「速さ」、「時間」をどのように表すかを考えればOK!
方程式をつくる場合、【道のり=道のり】か【時間=時間】です。

【道のり=道のり】の場合
分速70mでの家から学校までの時間を $ x $ とすると、
方程式:$ 70x=50(x+20) $
$ x=50 $
道のりは $ 70x $ ですので、 $ 70×50=3500 $m

【時間=時間】の場合
家から学校までの道のりを $ x $mとすると、
方程式:$ \frac{x}{70}=\frac{x}{50}-20 $
この方程式を解くと $ x=3500 $

答え:3500m

POINT 『みはじ』の方程式は、【道のり=道のり】にすると計算がラク
【道のり=道のり】の式にすると、【速さ×時間=速さ×時間(or道のりの数字)】となりますので、計算がラクになります。
ただし、求められている答えではない数を $ x $ とする場合もありますので、注意が必要です。

 

【2】(2)学校の長いすに,生徒が1脚に4人ずつ座ると,23人が座れない。また,長いす1脚に5人ずつ座ると,最後の長いすには3人座り,7脚余る。生徒の人数と長椅子の数を求めなさい。

このような問題の場合は、長いすの数を $ x $ として、【生徒数=生徒数】という方程式をつくるのが一般的です。

長いすの数を $ x $ とすると
【生徒が1脚に4人ずつ座ると,23人が座れない】場合の生徒数を表す式は【 $ 4x+23 $ 】
【長いす1脚に5人ずつ座ると,最後の長いすには3人座り,7脚余る】場合の生徒数を表す式は【 $ 5(x-7)-2 $ 】
ですので、方程式は【 $ 4x+23=5(x-7)-2 $ 】

この方程式を解くと $ x=60 $
長椅子の数が60なので、生徒数を表す【 $ 4x+23 $ 】に代入して、生徒数を求めます。

答え:長いす60脚、生徒数263人

 

【2】(3)ある中学校の生徒数は588人で,男子の生徒数は女子の生徒数より10%多い。男子と女子の人数を求めなさい。

男子の生徒数が女子より10%多い‥ということですので、割合の元になっているのは女子の数ということが分かります。
割合の問題は、割合の元になっている数を $ x $ とすると考えやすいので覚えておきましょう!

女子の生徒数を $ x $人とすると、男子の生徒数は $ 1.1x $人。
生徒数は588人ですので、【 $ x+1.1x=588 $ 】
この方程式を解くと $ x=280 $。男子生徒は $ 1.1x $ なので、$ 1.1×280=308 $。

答え:男子生徒数 308人、女子生徒数 280人

基本的には簡単な問題でも「簡単」+「簡単」=「難しい」となりますので、問題を分けて考えるようにしましょう。
今回の問題は単位を合わせることを分けて考えれば簡単に解けると思います。
難しい問題だと思ったら、問題の中身を分けて考えられるようになると解きやすくなりますよ!