三平方の定理【中学3年生 数学】平面図形への利用

2020年12月24日

三平方の定理の平面図形の問題の多くは、今まで習った二等辺三角形や円の性質を使った問題です。問題を解くための考え方のポイントを説明していきます。

この記事は中学3年生の三平方の定理を学びたい中学生向けの記事です。

三平方の定理【中学3年生 数学】平面図形への利用

三平方の定理の平面図形への利用ですが、小学生や中学1年生、2年生で習った内容も含みますので、図形の基本的な性質を思い出しましょう。
また、暗記をしてしまった方がラクに解けるような問題もありますので、下の説明で【要暗記】の部分は暗記しておきましょう!

※POINT※ 理解してから暗記しよう!

 

特別な三角形

特別な三角形は、三角定規の2つの形です。
1.90°、45°、45° の三角形
2.90°、60°、30° の三角形

90°、45°、45° の三角形

まず、90°、45°、45° の三角形は直角二等辺三角形です。
直角二等辺三角形なので、直角を挟む2辺の長さは同じなので、1:1の関係になります。
そうすると、斜辺は $c=\sqrt{ a^2+b^2 }$ なので、$c=\sqrt{ 1^2+1^2 }=\sqrt{ 2 }$ ということになります。

この $1:1:\sqrt{ 2 }$ の関係の問題は上のように考えれば解けるのですが、暗記してしまった方がラクなので暗記してしまいましょう!
※原理も理解しておく頃をおススメします。

【要暗記】90°、45°、45° の三角形の辺の比は、$1:1:\sqrt{ 2 }$
※「イチたいイチたいルートニ」とか「イチイチルートニ」の三角形‥と覚える。

問題では「1」の辺が5cmのとき、斜辺の「$\sqrt{ 2 }$」の辺の長さを求める問題や、斜辺の長さが8cmのとき、「1」の辺の長さを求めなさい‥というようになります。

このような問題【「1」の辺が5cmのとき、斜辺の「$\sqrt{ 2 }$」の辺の長さを求めなさい】という場合は、
1:$\sqrt{ 2 }$ =5:$ x $ として、長さが求められます。
【斜辺の長さが8cmのとき、「1」の辺の長さを求めなさい】という問題でしたら、
1:$\sqrt{ 2 }$ = $ x $:8 ですね!

 

90°、60°、30° の三角形

正三角形を半分に切った形ですね。
下の図を見ながら考えてみましょう。

図は底辺を2等分したような形になっていますが、どの頂点から向かいの辺に垂直に線を引いても同じになります。
その垂直にひいた線は、辺を二等分することになります。ですので、正三角形の1辺を「2」とすると、二等分された片方は「1」となります。

斜辺が2で、もう一辺が1の直角三角形ですので、もう一辺は $a=\sqrt{ 2^2-1^2 }=\sqrt{ 3 }$ となり、三辺の長さの比は$1:2:\sqrt{ 3 }$ となります。

この基本的な考え方が分かっていると、暗記しなくても辺の比率を出せるのですが、暗記した方が早いので暗記してしまいましょう!

【要暗記】90°、60°、30° の三角形の辺の比は、$1:2:\sqrt{ 3 }$

※出題される問題では直角三角形で、鋭角のひとつが60°か30°の片方だけ表示されていることが多いので、どちらか一方を見たら「90°、60°、30° の三角形だ」と分かるようにしておきましょう!

こちらの問題も、90°、45°、45° の三角形と同じように辺の比の計算で長さを求めます。

 

二等辺三角形

上の正三角形と同じ考え方なのですが、下の図のように二等辺三角形のと右辺を挟む角の二等分線(底辺に垂直な線)は底辺を2等分します。

もうすでに「当たり前」になっているかもしれませんが、三平方の定理の問題に出やすい考え方ですので改めて覚えておきましょう。

 

円への利用

イキナリですが質問です。下の図のOAの長さは何cmですか?

・・・特に困らせるつもりはありませんので、すぐに答えを言いますが、OAは5cmです。
何故3cm?と思った人は、シッカリと覚えておきましょう!⇒円の半径はどこに引いても同じ長さです。

半径の長さに気付かずに、問題が解けない人も多いので気をつけてくださいね。

 

グラフへの利用

グラフの問題は、2点間の距離を求める問題が多いのですが、下の図のようになっていると、2点の距離が分かりやすいと思います。
しかし、2点の座標だけの問題もありますので、分かりにくいと感じた時は、グラフを書いてみましょう!
何度かやっているとスグにコツがつかめるますよ!

上の図のようにキレイに書かなくても、視覚化すると理解しやすいですし、グラフを書けば単純な三平方の定理の計算で求められることが分かりますよね^^

 

今回は中学3年生の三平方の定理について説明してきました。
3年生の数学の他の分野と比べてみても、基本は非常にカンタンだと思います。
問題も解きやすいものが多いのですが、一度だけで終わらせず、2回以上繰り返し問題を解いてシッカリと使える知識にしていきましょう!