連立方程式の利用 <応用問題(1)> 中2数学
連立方程式の利用の基本的な問題が解けない場合は『連立方程式の利用<基本篇>』からチャレンジしてみることをおススメします。
※問題はPDFのリンクもありますのでダウンロードしてプリントしてから解くことをおススメします。
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連立方程式の利用 <応用問題(1)>
※注意※
解説を読みながら解くのは意味がない勉強になる可能性が高いのでやめましょう!
解説を読んで、理解したら解き直す‥というようにした方が効果的ですよ!
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問題に取り組む前に
このページの問題は基本的な文章問題が解ける人向けの問題になっています。
基本的な問題が解けない人は、無理をしてこちらの問題に取り組むのではなく、『連立方程式の利用<基本篇>』からチャレンジして、ステップアップすることをおススメします。
このページの問題が解ける人は、さらに難しい問題を『連立方程式の利用 <応用問題(2)>』に用意しますので、チャレンジしてみましょう!
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連立方程式の応用<問題>
■問題
問題をダウンロード(PDF)⇒
連立方程式の利用<応用問題(1)>
【1】鉛筆8本とボールペン6本を買おうと,レジで1220円出した。ところが,鉛筆とボールペンの数を取り違えて計算していたため,80円たりなかった。鉛筆1本とボールペン1本のそれぞれの値段を求めなさい。
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【2】1周5.5kmの散歩コースがある。このコースをA君は走って,B君は徒歩でまわる。同じところを同時にスタートして,反対方向にまわると25分後に出会う。また、同じ方向にまわるとA君はB君に68分45秒後に追いつく計算になる。A君とB君のそれぞれの速さは毎分何mか求めなさい。
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【3】5%の食塩水と10%の食塩水を混ぜて7%の食塩水を800gつくる。2種類の食塩水をそれぞれ何g混ぜればよいか求めなさい。
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【4】差が33である2つの自然数がある。小さい方の数を2倍して9を足すと大きい方の数になる。大小2つの数を求めなさい。
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【5】A町からB町まで,同じ道を往復する。途中に峠があり,行きも帰りも上りは時速3km,下りは時速6kmで歩くと,行きは1時間30分,往復で3時間30分かかった。A町からB町までの道のりを求めなさい。
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連立方程式の利用 問題の解説
そして、上にも書きましたが、解説を読みながら解いても力はつきません。
解説を読んで、理解してから自分で解くことで力がつきます。せっかく勉強するんだから、自分の力になるような勉強方法しましょう^^
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問題【1】の解説
「正しい料金の合計の式」と「間違えた料金の式」の2つで連立方程式とします。
それでは解いていきましょう。
鉛筆1本の値段を $ x $ 円、ボールペン1本の値段を $ y $ 円とします。
「正しい料金の合計の式」は鉛筆8本とボールペン6本で1220円ですので、
【式1】$ 8x+6y=1220 $
「間違えた料金の式」は鉛筆6本とボールペン8本で1300円ですから、
【式2】$ 6x+8y=1300 $
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問題【2】の解説
「反対方向にまわる場合の式」と「同じ方向にまわる場合の式」の2つの式を作ります。
さらに、式を作る前に、次の単位を合わせておきましょう。
5.5km ⇒ 5500m
68分45秒 ⇒ 68.75分
単位の変更の仕方は⇒ 単位の仕組み
それでは解いていきましょう。
A君の速さを分速 $ x $ m、B君の速さを分速 $ y $ mとします。
「反対方向にまわる場合の式」はA君とB君の進んだ道のりを合わせると5.5km(5500m)になるという式です。
【式1】$ 25x+25y=5500 $
「同じ方向にまわる場合の式」はA君の進んだ道のりがB君より 5.5km(5500m)多くなったという式です。※A君とB君の道のりの差が5.5km(5500m)。
【式2】$ 68.5x-68.5y=5500 $
【式2】は、$ 68.5x=68.5y+5500 $ でもOKです。
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問題【3】の解説
ココで考え方を学び、得意にしていってくださいね^^
食塩水の濃度(%)は、何を表しているのか‥という事ですが、この濃度は『食塩の割合』を表しています。
例えば、5%の食塩水100gに含まれる食塩は5g、8%の食塩水100gに含まれる食塩は8gです。
ですので、この問題の7%の食塩水800gに含まれる食塩は、800×0.07=56(g)ということになります。
この考え方ができないと下の解説が理解できませんので覚えておきましょう^^
それでは問題を解いていきましょう!
5%の食塩水の重さを $ x $ g、10%の食塩水の重さを $ y $ gとします。
1つ目の式は『5%の食塩水の重さ+10%の食塩水の重さ=合計の食塩水の重さ』です。
【式1】$ x+y=800 $
2つ目の式は『5%の食塩の重さ+10%の食塩の重さ=合計の食塩の重さ』です。
5%の食塩水に含まれる食塩の重さは、『5%食塩水の重さ×5%』で表すことができます。※10%の食塩水も同様です。
【式2】$ 0.05x+0.1y=56 $
※【式2】の 56 は、7%の食塩水800gに含まれる食塩【800×0.07=56(g)】のことです。
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問題【4】の解説
大小の数を求める問題は、素直に問題文にしたがって式をつくっていきましょう。
大きい数を $ x $、小さい数を $ y $ とします。
1つ目の式は、問題の「差が33である2つの自然数」でつくっていきます。
【式1】$ x-y=33 $
2つ目の式は、「小さい方の数を2倍して9を足すと大きい方の数になる」でつくります。
【式2】$ x=2y+9 $
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問題【5】の解説
もし、この問題が解きにくいと感じた場合、まずは下のような図を書いてみましょう。
文章だと分かりにくいのですが、図に表して情報を一か所にまとめると考えやすくなります。
この問題もひとつひとつは簡単な問題の集まりです。
A町から峠までの道のりを $ x $ km、峠からB町までの道のりを $ y $ kmとして、次の手順で考えてみましょう。
(1)行きにかかった時間と帰りにかかった時間は何時間ですか?
⇒ 行き 1.5時間 帰り 2時間
(2)A町から峠を上るのにかかった時間と、峠からB町に着くまでの時間を求めなさい。
⇒A町~峠 $ x÷3 $
⇒峠~B町 $ y÷6 $
‥とこれ以上はやりませんが、B町~峠、峠~A町の時間も文字式で表すことができます。
~~~ここまでが問題の解き方の考え方です~~~
連立方程式の作り方の考え方としては・・・
A町から峠までの道のりを $ x $ km、峠からB町までの道のりを $ y $ kmとします。
1つ目の式は『行きの時間』の式で『A町~峠の時間+峠~B町の時間=1.5時間』となります。
【式1】$ \frac{x}{3} $+$ \frac{y}{6} $$ =1.5 $
2つ目の式は『帰りの時間』の式で『B町~峠の時間+峠~A町の時間=2時間』となります。
【式1】$ \frac{x}{6} $+$ \frac{y}{3} $$ =2 $
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連立方程式の利用 問題の解答
【1】
鉛筆1本 70円、ボールペン1本 110円
【2】
A君 分速150m,B君 分速70m
【3】
5%の食塩水 480g
10%の食塩水 320g
【4】
大 57、小 24
【5】
A町からB町の道のり7km